随想録 2001年9月


9月26日 米国同時多発テロ

9月12日に悲しい事件が起きた。テロリストがハイジャックした航空機がアメリカのニューヨークにある世界貿易センタービルに激突し、数千人の死者を出す大惨事となったのだ。このテロによって傷ついたすべての人に対し、哀悼の意を表したい。

ところで、この事件がおきてから2週間たった今になって、事件そのものをここで伝えようとして、これを書いているわけではない。そして、2週間の間を置いたのも、理由があってのことだ。それは、このぐらいの時間を取れば、メディアが正しいことを言っていたのか、そうでないのかのある程度の判断ができるのではないかと思ったからである。

私は以前に、「メディアの怖さ」という題で随想禄を綴った。まあ、要するに、テレビや新聞などのメディアであっても簡単に信じるなということを書いたわけだ。そして、今回の事件でもはっきりとそれは言えた。

事件当初、世界貿易センタービルに小型機が激突したと伝えられた。実際にはボーイングの旅客機であった。そして、死者6人、負傷者1000人以上と伝えられた。これは、1993年に起こった世界貿易センタービル爆破でのテロの被害である。また、11機の航空機が行方不明と伝えられたが、それは、便名が11便という航空機のことであった。あまつさえ、ペンタゴンは六角形だと言っている始末。混乱時のメディアなどはこんなものである。

ただし、映像はリアルであった。実際に起こったことを寸分違わず伝える力を持っていた。あの映像を見て、死者6人とよく言えたものだ。まさに百聞は一見に如かずであろう。

今は、テロに対する報復のことで世間は騒いでいるようだ。イスラム過激派指導者オサマ・ビンラディン氏が今回の首謀者で、それに対して反撃をするとか。報復の報復は何も生まないと私は考えるのだが、今回はそのことは置いておこう。ここでも、どれだけの真実が伝えられているのか疑問である。本当にビンラディン氏がすべてに関与しているのか? ほかの反米を謳う国々の関与はあるのか? それとも別の組織が絡んでいるのか? 本当の真実が我々に伝えられる日は来るのだろうか。



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