随想録 2001年2月


2月26日 進化するプレゼンテーション

最近、ノートPCを購入した。前々から欲しいと思っていたのだが、それなりに値が張るものなので、なかなか買えないでいた。今回、購入する気になった一番のきっかけが研究のプレゼンテーションなのである。以下に、順序立ててその理由を説明しよう。

現在、学会などで使われるプレゼンテーション用機器でもっともポピュラーなのがOHP(オーバーヘッド・プロジェクター)であろう。それ以前は、スライドを作成してそれを投影機で映し出すのが主流だった。このように、学会発表の場で使用するプレゼンテーション用機器は着実に移り変わってきているのである。

そして、最近ではノートPCを持ち込んでそれをそのままプロジェクターに繋げてスクリーンに映し出すやり方が増えてきている。ここのところ、私の所属する学会でもそのような機会が増え、ノートPCを持っていない私は少々肩身の狭い思いをしていたのだ。先日も同じ研究チームの人にノートPCを借りてプレゼンテーションを行った。

人に借りるぐらいであれば、思いきって購入してしまおうということで、今、手元にノートPCがある。つまり、最新のプレゼンテーション用機器を手に入れたというわけだ。

2月13日 アリマス、アリマセン、ソレワナンデスカ

マイケル・アルメレイダ監督のHAMLETという映画を観た。お察しの通り、これは、シェイクスピアの劇作品の一つであるハムレットをモチーフとした映画である。とは言っても、時代は現代で、巨大企業の会長でもある、主人公ハムレットの父親が、その弟に殺されたところから始まる。可笑しいまでに古典のハムレットに忠実に作られている。まあ、興味を覚えた方は、リンク先の説明でも読んで欲しい。

ところで、私自身は、特にシェイクスピアの作品が気に入っているというわけではない。もちろん、素晴らしい英語で綴られている作品ではあるが、それがきちんと理解できるほどの英語力があるわけでもないし、実際、英語で書かれたシェイクスピアの作品を読んだこともない。そして、昔の人もこの作品の邦訳には苦労したようで、以下に示すハムレットの名台詞に面白い邦訳があるのだが、皆さんはご存知だろうか。

To be, or not to be: that is the question.

これは、あの有名な「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」というハムレットの台詞である。そして、この台詞の初めての邦訳が「アリマス、アリマセン、ソレワナンデスカ」だそうだ。なんとも凄い訳である。もっとも、これはイギリス人による邦訳だそうだが。

是非一度、ハムレットが「あります、ありません、それは何ですか」と言っているのを聞きたいものだ。

2月4日 沈黙のJava VM

最近、Internet Explorer(IE)のJava VMが動かないことに気が付いた。Java VMとはJava Virtual Machineの略で、Javaのバイトコードを走らせることができるOSのようなものだ。つまり、これがないとIEでJavaアプレットを起動させることができない。

去年の後半からずっと忙しかったので、IEでのJavaの動作についてはほとんど気にも止めていなかった。しかし、動かないのがはっきりすると、やはり気になる。そこで、まず、ウェブ上で同様の現象が報告されていないか検索してみたのだがヒットしない。次に、最近インストールしたJava 2 SDK v1.3付属のJRE(Java 2 Runtime Environment)が怪しいと思い、削除してみた。しかし、一向に直る気配はない。今度はIEのオプションを考えられる限りいろいろといじってみたが、やはりダメであった。仕方がないので、現在使用しているIE5.5 SP1を削除して、IE5に戻してみたが効果はなし。終いには、Windows 2000 SP1を当て直したりしたが、変化なし。こうなったら根競べとばかりに、レジストリをくまなく見て回り、それらしい個所を調べては修正するという方法もとったが、どうにもならない。

Javaアプレットを動かすだけならば、Java VM Selector for IEでSunのJava Plug-inを使えば何とかなる。しかし、いちいち全画面を再描画するという動作に不満もあり、根本的な解決にもならないので、こりゃ、Windows 2000を再インストールしなけりゃダメかと思ったそのとき、ふと、あることが頭に浮かんだ。去年の8月にインストールした.NET Framework SDK Technology Previewのことである。早速、アンインストールしてみたところ、正常にJavaアプレットが起動した。.NETのC#が使えなくなっても困るので、最新の.NET Framework SDK Beta 1をインストールしてみたが、こちらは問題がなかった。

ふう、まったくやれやれである。



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